エリックと山形ツアー

　ということで昨日は約束していた山形ツアーにエリックと行ってまいりました。前日に集合場所と時間を連絡しようとしたらエリックの携帯につながらなくなってどうしようかと思いましたが、Webメールに送ったらちゃんと連絡がつき事なきを得ました。

　やっぱりせっかく日本に来たのだから日本の良いところを観て行って欲しいものです。今回は羽黒山に行くことにしました。羽黒山は有名な出羽三山の１つで、特にそこの五重塔は約600年前に作られた東北最古と言われるものです。杉の巨木に囲まれて立つさまは数ある日本の五重塔の中でも屈指のものではないでしょうか。それから中腹にある池ではモリアオガエル卵が産卵され、さらにはアカショウビン（！）が現れるとのことなので楽しみでした。

　朝の7:00にエリックと待ち合わせをして仙台を出て、高速に乗り羽黒山に着いたのは9:30頃でした。山門をくぐって山の中に入ると杉林の中に石畳の階段が続き、とてもいい雰囲気です。ほとんど他に人がおらずとても静かでした。エリックも日本らしくてとても気に入ってくれたみたいでした。少し歩くと五重塔が見えてきます。杮葺きで素木造りというのがいかにも東北らしくて良い感じがします。しかし羽黒山は出羽神社なのに五重塔なのは変だなと思ったのですが、ウィキペディアによると「明治時代の神仏分離により、神仏習合の形態だった羽黒山は神社となり、山内の寺院や僧坊はほとんど廃され、取り壊されたが、五重塔のみが取り壊されずに残された。」とのことでした。ふーむ。

　五重塔からさらに石段を上ってゆきます。なかなか大変ですが自転車通学のおかげか意外に大丈夫でした。そして中腹の南谷にある池へ寄り道しました。南谷は、かの松尾芭蕉が滞在したことがあるそうで、その後多くの俳人が訪れるらしく句碑がいくつか建っており投句箱もおいてあります。しかし建物はもはやなく、庭園の池も近年の若者を中心としたボランティア活動により復活されたものとのことです。まさにその池にアカショウビンがやってくるわけですな。スバラシイ！

　かつて建物があった広場にでると、コココココと周囲からモリアオガエルの声が沢山響いてきました。池の上に張った枝先には卵もあります。池の中をのぞくとイモリがおりました。よくみるとメスの鼻先でオスが尻尾を振って求愛のディスプレーをしています。ラヴリーですな。で肝心のアカショウビンですが、鳴き声がさっぱり聞こえないのでいなさそうな感じでした。が、しばらくしてエリックが池のほとりの枝にすごく赤い鳥がいた。と言っていたのですが、池のほとりにいるすごく赤い鳥なんてアカショウビンしかいない、でも飛んで行ってしまい結局僕は観ることができませんでした。羽黒山の山頂に登った後で帰りも寄ってみたのですが、駄目でした。しかし、エリックはちらっとでも観られるなんてラッキーですよ。うらやましい。

　13:00頃に羽黒山を出て。その後、月山の南にある西川町にある「手打ちそば茂右衛門」へ行きました。ここの蕎麦はかなりコシが強くてあごが疲れるくらいでしたが、かむ程に味が出る感じでとてもおいしかったですね（山形の蕎麦はどこに行ってもうまいですが）。それもいいんですが、ここのそば屋の良いところは、景色がすごくいい。店のすぐ近くの橋の真ん中に立つと月山・湯殿山がとても良く見えるのです。特に昨日は天気が良く山の姿を良く眺めることができました。

その後、道をさらに南へ向かい、柳川温泉で露天風呂に入って仙台へ帰りました。ここの露天風呂もとても開放的で気持ち良い。300円くらいで安いですし、お湯も源泉掛け流しで硫黄の香りがしてお勧めですよ。あと、そば屋から柳川温泉に向かう道の途中では朝日連峰の山々が一望できてこれもまたよかったです。

おまけに帰りに大学の裏から帰ったのですが、エリックにこの辺はカモシカが出るんだよ〜と言っていたそばから、道にカモシカが飛び出してきてびっくりしました。一日にアカショウビンとカモシカが見られるなんてなんてラッキボーイなんでしょう。

というわけで仙台には19:00過ぎくらいに着きました。１日の観光コースとしては、とても楽しかったです。エリックも楽しんでくれたみたいで良かったでした。